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クリスチャン・オジャール 歴史探偵日記 vol.17

2022.08.29
HISTORY

20210810_history-017.jpg




















クリスチャン・オジャ―ルは今年で50周年を迎えます。



約半世紀にわたるブランドの歴史を振り返ってみると、今見ても魅力的なものがたくさんあることにビックリします。


このシリーズでは、さまざまな資料や写真を通して、クリスチャン・オジャールの歴史をひも解き、お届けしていきたいと思います。



お届けするのは、「クリスチャン・オジャール 歴史探偵」の氣駕マサヒコです。


楽しみにしてくださいね!



さて今回も、オジャール氏のいとこにあたるジャック・ケルルーさんのインタビューの話題から、ほぼ未公開のビックリ情報が!



フランスファッション業界の重鎮と呼ばれたジャン・ジャック・ピカール様が、オジャール氏のコミュニケーションの助言をしていた事実が判明しました。



ジャン・ジャック・ピカール氏といえば、LVMH社長兼最高責任者のアドバイザーを務め、クリスチャン・ラクロワとも何年も仕事を共にした有名な人物ですね。


彼のクライアントには『ユニクロ』『セオリー』『ディオール オム』『ジバンシー』『ケンゾー』などが名を連ねています。


また、1970年から86年まで、プレスオフィスを経営して『ミュグレー』『エルメス』『クロエ』『サルバトーレ フェラガモ』『ジル サンダー』などのブランドを担当していました、まさに神ですね!!



この偉大なコミュニケーターは、当時もキングメーカーと呼ばれ、すべてのジャーナリストを懷柔して、オジャールブランドの名声を確かなものにしたそうです。


彼によれば、オジャール氏には他のデザイナーにないカリスマがあったと語っていたそうです。



オジャール氏が、絶頂期に彼を奪った恐ろしい事故が起きなかったら、ラガーフェルド様やリキエル様、サンローラン様のようになっていたのでは、ないでしょうか?


ケルルーさんによれば、彼のスタイルは、現在のヴインテージスタイルにも適合しているし、直感的だったので、イブ サン ローランのような長いキャリアを持つことができたでしょうと語っています。


ここで、1枚写真を。


750-750 ヨットのオジャール.jpgヨットを操る楽しそうなオジャール氏です。


やっぱり、海の男だけのことはありますね!!



オジャール氏はVOGUE誌で『Ilove women』というキャンペーンをしたほど、女性が大好きだったそうですよ。。。


気前も良くて、モデルを含めてみんなを休暇に連れ出したそうです。


ファッションショーのために何度も旅をしたりして、多くの女性の冒険もしたそうで、彼によれば妻のミシェルとは仲が良かったが、


ふたりの関係は火山性でもあったとか・・・恐ろしや。



オジャール氏の夢についての情報もありました。


40歳で仕事を辞めて、船を買って、西インド諸島に行くつもりだと言っていたそうです。


きっと、写真のように海でゆっくり過ごしたいと考えていたのでしょうね!


また、釣りや乗馬、狩りが好きだったようですね。




皆さんもご存知のとおり、ある日オジャール氏を恐ろしい事故が襲いました。


その時の新聞記事の見出しが、こちらです!


750-1000 新聞訃報.jpg訃報を伝えた、当時の一面です。


大きく取り上げられている記事からも、オジャール氏の著名さが、わかります。


見出しの拡大写真が、こちら。


750-750-新聞見出し.jpg


直訳すれば『彼のサラブレッドは、彼を殺した』と、なんとも無情なタイトルです。


この事故については、当時の状況がどうなっていたか等、わからないことが多くありましたが・・・・



なんと、この恐ろしい事故現場にいとこのケルルーさんも、一緒にいたのです!!



彼によれば、場所はフランスのムーラン・ド・コシー。


彼はバイク、オジャール氏は馬でドライブに出かけます。



二人は競争するのが好きで、この日もレースをします。


下り坂で彼がオジャール氏よりも早く走り、オジャール氏が追いつこうとした時に、彼の馬は舗装された道路を走り、転倒してしまうハプニングが起こりました。


この時、オジャール氏は地面に投げ出され、深い昏睡状態に陥ってしまいました。


その数時間後、パリのラリボワジエーエル病院で、残念なことに亡くなってしましまいます。



この凛々しいお顔が、最後の写真です。


750-750 馬とオジャール.jpg


この新聞記事からも、当時のフランスにおいて、衝撃的な事故だったことがわかります。



その後、ケルルーさんはオジャール氏について、以下のように語りました。


『クリスチャンは私の親友であり、私のヒーロでした。私は彼に憧れました。みんな彼のようになりたいと思っていました。


彼は、子供の頃から天性の気品があり、自信と堂々とした態度は賞賛に値するものでした。』と。



最後に彼こそが『FLYING STAR (空飛ぶ星)』のような生き方をした人であったと。



きっと、今でもオジャール氏は、流星のようになって私たちのファッションを見守ってくれているのかも知れませんね。



今回の記事お楽しみいただけたでしょうか?


次回も楽しい記事を探してきますので、どうぞお楽しみに。


探偵稼業まだまだ続きますよ、じっちゃんの、名にかけて!



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